2013年08月30日

草加店 文庫担当のおすすめ本 

meikyuu.png
迷宮  清水義範  集英社

ミステリーだって紹介されているので、そのつもりで読んでみたのですが
ミステリーと言われればミステリーだけど、よく解らない。

主人公は、どうやら記憶喪失らしい男性。
この男性の記憶を取りもどす治療という事で、話が始まります。
そして、その治療(実験治療)というのが、毎日ある事件についての文章を読まされると言うものです。

どうも、その文章は書いた人が違うものの、同じ事件について書かれたものらしい。
事件は、OLの猟奇殺人事件。
何故、この男性はこの事件について書かれた文章を読まされているのか。

というのが、ミステリーの部分です。

しかしそれは、読者の興味を惹きつけておくための材料に過ぎないような。

事件について、はっきりした事実だけを書いた「犯罪記録」から
事実かどうかもわからない憶測だけで「売るため」に書かれた週刊誌の文章とか。
また、事件の真相を知ろうとして取材していった人の記録とか。

さあ、あなたは、これらを次々に読んで行く事によって、事件の全貌を理解する事ができるでしょうか?

たいがいのミステリーは、最後に犯人の動機までわかって、すっきりして読み終われますね。
私も、それに慣れていますし、それを求めて読んでいます。
そんな問題を提起する小説でしょうか。

posted by 竹島書店員 at 10:26| Comment(0) | 文庫担当のおすすめ本