2014年12月20日

ハルさん   

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『ハルさん』  藤野恵美
東京創元社  ISBN978-4-488-41411-5


娘のふうちゃんの結婚式に向かう途中、娘との思い出を思い返す父親ハルさん。
それはハルさんとふうちゃんの身近に起こった5つの事件の記憶だった。
プロローグ+5章+エピローグで構成される本書、娘のふうちゃんが幼稚園、小学生、中学生、高校生、大学生の時に起こった事件について本章で描かれています。
読み進めるうちに父親のハルさんにどんどん感情移入してしまい、またふうちゃんの成長を見守る中でエピローグの結婚式では『あんなに小さかったふうちゃんが結婚なんて、嬉しいような寂しいような・・・・』とまさに父親気分になってしまいました。

事件については「日常の謎」にカテゴライズされるもので探偵役はハルさんなのですが、本書の特徴として亡くなった妻の瑠璃子さんがハルさんに事件のヒントを教えてくれます。
幽霊としてとか、声だけが聞こえてくるという設定の説明も無しに普通に会話し始めるので最初は面食らいますが、亡くなってからも娘を思う瑠璃子さんと妻の事を決して忘れないハルさんの優しさについうるっときてしまいました。

登場人物に悪い人が一人もでてこず、安心して読める一冊です。
最後の結婚式のスピーチにはとにかく感動します!!
娘を持つ父親の方にはぜひ読んでほしいです!!
posted by 竹島書店員 at 15:02| Comment(0) | 草加店 文芸書 おすすめの本